ゆるっと広告業界

デザイナーのひねもす。

誤植と雑学。

校正|「八幡屋礒五郎」の社名誤植に思う

こんばんは、さじです。

社名ってのはその文字や響きに創業者の想いが込められてます。自分も時間をかけて屋号を決めました。昔は苗字やフルネームをそのまま屋号や社名に出来てましたが、世の中にすでに存在してると変えざるを得なかったり。

あまりに奇抜なものだと「どういう意味?」と興味は持ちますが、意味を聞いて納得して忘れかけた頃に「あの名前なんだっけなー。ホラ、めっちゃ強そうな。あ、埼京線!」みたいなことになる。話がそれてしまった。

七味といえば、のこのフォルム、とでもいうくらいラーメン屋や蕎麦屋にいますね。うちにもいます。

f:id:conasaji:20230313084609j:image

八幡屋礒五郎が社名でお困りのようですが、

「八幡屋磯五郎」ではありません 社名表記「今一度ご確認を」とお願い文書配布 八幡屋礒五郎|信濃毎日新聞デジタル 信州・長野県のニュースサイト

知らなかった!「いそ」だから「磯」だと思い込みがありました。フルネームでテキスト入力すれば正しい漢字で変換されますが、誤った表記も予測変換に出てくる。気にしてなかったら間違えてしまいます。

こういう話を聞いて思い出すのは自分の出した誤植ヒヤリ。基本的に制作物は原稿からコピペですが、作図などで原稿が画像や少量だとつい自分で打ち込んでしまうことがある。しかしながらこれが誤植の原因にもなる。。校正で指摘が入らなければそのまま世に出てしまいます。

一番確かなのはプロの校正・校閲に頼むことです。印刷が販売品の場合は欠かせないものですが、期間消耗の広告物(チラシやポスター)は担当者のチェック頼り。クライアントが間違えてる場合、気づいてあげたいところです。経験と長年の雑学はたまにファインプレーも出します。たまーに。たまーーーに。

社名でいえば「キヤノン」や「キユーピー」なんて音で聞くと「キャノン」「キューピー」じゃないですか。「富士フイルム」だって「フジフイルム」「富士フィルム」と書かれて気にする人は少ない。これは雑学として、または間違えやすい名称として知ってるかの話で、ただ読むだけでは素通りしてしまう。冒頭の「礒五郎」も然り。広告代理店やデザイナーがふるいの目なんです。知っといてよかったよ。

しかし、やっぱり広告物はより多くの関係者が注意深く文字を確認するに限る。たくさんの人がそれぞれの雑学を動員すれば、すり抜けようとする誤植を防げます。重箱の隅つつくように意地悪く文字を見るってことも時には助けになる。誤植は無いに越したことはないので、こういうことこそAIの活用を期待したいものですね。

うちの社名間違えられやすいんだよなって会社さんは、代理店や担当者にこぼしていただけたら制作の末端であるデザイナーも誤植に悲しむことが減ります。記事中のチラシのデザイナー、どんまいです。結構引きずっちゃうんだよね。

さじ