ゆるっと広告業界

デザイナーのひねもす。

一線から退く時。

雑記|廃業した知り合いの話

こんばんは、さじです。

10月ですね。秋雨が寒い。

過去、付き合いがあったり所属したりの会社は一族経営が多かったので、理不尽な扱いを受けることもあれば、いわゆるアットホームな感じの近しい関係だったこともありました。後者は最近では厭われるようですが、経営者によるかと思います。人間性の高い人物なら家族ぐるみでも良いものだと思う。

昨今の情勢で、店を畳む一族経営の会社も増えてますが、一人親方個人事業主ではそれこそ失うものも事業の社会的繋がりくらい。世の中に亀裂を負わすものじゃないので、ひっそりと消えていく。それは法人とて同じ。

古い知り合いがやっていた会社も昨年廃業し、今は都内の市部に移り、静かに余生を過ごしているとのこと。てなことを聞くと、なんとなくセンチメンタル感情が湧きますね。

仮にA氏としますが、彼はアートディレクターとして、主にカタログや広告チラシを従業員と共に制作してきました。クライアントは大手百貨店や教育関連の公共物。顔の広い方でユーモアがあり、真面目で身内思いの素晴らしい人物。従業員とも良い関係を築いていたと思う。

A氏には自分も大変お世話になったので、もう一度一緒に仕事できたらいいなーと心の隅で願っていましたが、残念ながら叶わず。自分の独立がもう一年早ければ、と悔いが残ります。

それにしても、引退早すぎるんじゃないか?と感じてましたが、歳は自分より15ほど上だった。そうか、一般的な定年退職ならば早すぎたわけでもないんだ、と自分も歳をとっていたのを忘れていました。

数えてみると、A氏の会社はおよそ25年間。一般的に長いのか短いのかわかりませんが、印刷物が減り続けた不景気極まりない平成の間ずっと続けてこれたわけですから、やはり人望と経営能力があったんだろうなと。

従業員たちは今どうしているのか。会社がなくなってしまうと会いに行く口実もなくて。ま、口実はなくてもいいんだけど、なんだか気後れしちゃいます。突然連絡したらビックリするだろうな。年末にでも電話してみようかな。

さじ

お約束追記 立て込んでおりますが最強に元気です!