こんばんは、さじです。
80歳で現役デザイナーを目指しています。来年50歳なのであと30年ちょい下積みできます。おっと、これまで働いて来た期間以上あるんですね。まだまだひよっこです。もし今80歳だったらどんな現代を送っているのか文学します。オチは特にないですよ。
キャラ設定
ひよちゃん…日和田さん。80歳。借家住まい。
たまちゃん…玉木川さん。22歳。借家の隣人。
夏の夕暮れ、借家の隣同士に住むひよちゃんとたまちゃんは敷地内の草むしりをしていた。
た「暑い」
ひ「暑いねえ」
た「気温何度だろ?」
でっぷりした尻のポケットからスマホを取り出し天気アプリを見るたまちゃん。
ひ「ねえ、たまちゃん。独り言できる?」
た「独り言?テレビにつっこむことはあるけど」
ひ「スマホでさ、なんかちょこちょこって」
た「ちょこちょこ。メモすること?」
ひ「インターネットでさ」
た「テレビ電話?zoomかな。独り言じゃないか」
ひ「綺麗な写真見せたり」
た「インスタグラムかな?」
ひ「うーん。チーター?」
た「Twitterか!独り言ね、確かに」
ひ「できる?」
た「できるよ。独り言だけど見てくれるよ誰かが」
モジモジしながら自分のポケットからスマホを取り出すひよちゃん。
ひ「やりたいんだけど教えてくれない?」
た「Twitterやりたいんだ。メールアドレス有ればできるよ。ある?」
ひ「ある」
メールアドレスをスラスラ言うひよちゃん。
た「スマホ見せて」
アプリストアでTwitterをダウンロードするたまちゃん。
た「設定はできるかな」
ひ「できるかなあ」
た「横で見てるからそこ押して」
ひ「うんうん。見ててね」
小さいスマホ画面に2人で頭を寄せて「そこ」「これは?」「あ、違った」と格闘ののち、無事に登録が完了した。
た「フォローするね」
ひ「『フォローされました』」
た「何呟く?なんでもいいんだよ」
ひ「草むしりサボってます」
た「そうね!サボってます!」
ひ「『くさむしりさぼってます』」
た「ここ押すの」
ひ「押した」
た「初ツイートおめでとう!」
ひ「『たまちゃんがいいねしました』」
た「『ひよちゃん、草むしり終わらないね』ってツイートしよう」
ひ「たまちゃんのはどこで見るの?」
た「ここね。いいねしてよ。ハート」
ひ「これ、いいね?」
た「そう。他の人のにも押せるよ」
ひ「知らない人だからなあ。写真綺麗だね」
た「ひよちゃん、写真載せたいの?」
ひ「ここにカメラのマークあるね」
た「そうそう。写真は気をつけてね」
ひ「住所とか見えないようにだよね。大丈夫」
た「草の写真載せよっと」
ひ「たまちゃん、写真たくさんあるね。美味しそう」
た「食べるの趣味だからね。これ凄いでしょう!」
たまちゃんの写真を見ながら談笑するふたり。さて、草むしりはどうしようか。
完
なーんて感じだと楽しそうだなあ。
ひよちゃんみたいに新しいことに興味を持てる晩年の姿が自分の理想なのかもしれません。あ、たまちゃんが必要か。たまちゃんって誰なんだ?
さじ
はてなインターネット文学賞「わたしとインターネット」