ゆるっと広告業界

デザイナーのじたばた。

知る映画。

こんばんは、さじです。

 

なぜこれを観たのか、という記憶が

あやふやなものが多々あります。

そんな中から、これは凄く面白かったけど

もう一度見る気にはなれないんだよなあ、の映画です。

amazon primeからは除外されてしまいましたが

これを読んで、すぐ観てみようという気には

ならないと思うのでネタバレでご紹介します。

 

誰も知らない [DVD]

 「誰も知らない」

2004年、日本。男にだらしない母親は我が子を狭いアパートに学校にも行かせず身勝手な愛情でその日暮らしの日々。ある日、母親はまた新しい男に惚れてしまい家を出た。残された弟妹を守るために長男の明はギリギリの生活苦の中を必死に生きる。育児放棄と無国籍児童問題にズームしたリアリティ作品。題材は実際の置き去り事件から。

 

「生きているのは、おとなだけですか。」

                (パッケージより)

 

子どもが子どもだけで言葉通り生きるには

犠牲を生まない訳がない。

子どもだけで生活していることを

本当に周囲は気づかなかったのか、

すぐ近くにこんな子どもたちが実際にいないだろうか、

気づいた時に自分に何ができるのかを

考えさせる映画です。

 

ここに出てくる身勝手な母親は子どもへの愛情が

全くない訳じゃないことは、親子のやりとりから

感じられることもあります。

序盤で、明が「教えて」と母親に勉強を尋ねます。

辞書を渡し「自分で調べないと身につかないよ」と

結構まともなことを言ったりします。

そして末の娘には「上手!」と目一杯の笑顔で褒めます。

愛情はあるし、子どもの接し方も悪くはないのです。

 

母性本能よりも、自分の恋愛本能を抑えられないことと

自分が子どもを産んだことに対して責任があると

思っていないことが人としての欠けた部分。

自由奔放は子どもを産む前に考えていただきたいと

思いますが、こういった人種は考えないのでしょうね。

きっと自分の子どもは好きなのだと思います。

それ以上に自分が好きなだけで。

大人になると親になるは全く別物ですが

金銭的な保護と心身を守る保護との

いずれも欠けてはならないことを訴えかけてきます。

 

話は長男明を中心に生活を追っていきます。

公園の水を汲み、最低限の食事をし、

お金が無くなると交流のない父に無心に行ったり

子どもなのにバイトしようとします。

家族を守る、それが本当は

自分がすべきことではないことも

気づかないほど必死に生きています。

 

そして生命の果ては起こるべくして起きます。

亡骸に添えるアポロチョコ。

飛行場近くの河原まで重そうに運ぶスーツケース。

悲しい映画、泣く映画はよくありますが

心をえぐられる映画というのはそうそう無いです。

 

全体的にドキュメンタリーのように日常を追うので

暗い話が暗く描写されている訳でもないです。

中でも、明が野球をするシーンは一瞬の希望が見えました。

学校を知らない少年が同世代の子どもと野球をする。

当たり前のことが眩しく見えます。

 

冒頭の「自分に何が」の答えは見つかりませんが

ニュースで小さな子どもの痛ましい死を耳にすると

この映画を観ていたならもしかしたら。。と

思わずにはいられません。

でも自分も、「あのお宅心配だけどきっと大丈夫」と

知らないふりをしていただけなのかもしれません。

  

やるせなさが耐えられない方にはお勧めできませんが

あらゆる立場、世代の人に観て欲しい映画です。

 

 

さじ

 

追記:記事内のセリフは記憶で書いております。正確ではないことをご了承くださいませ。