櫛と女将。
こんばんは、さじです。
昔の記憶を辿って書いてみますが
折しも今水害に遭われている岐阜から長野の
木曽の銘品にちなんだ話です。
当時携わった信州観光の雑誌の取材で回ったのが
山梨、長野から岐阜へ3日間ほど。
宿場町は電線もなく昔ながらの建物が建ち並ぶ
風情溢れる街並みです。
古い商家や木の装飾の美しい引き戸が
時を止めて静かに佇んでいます。
覚えている取材先は、手作りの櫛の店。
飛び込みで話を聞いて写真を撮らせてもらいましたが
綺麗な櫛で、木の滑らかな質感に見惚れました。
お六櫛といいます。
(画像はamazonからお借りしています)
帰り際に女将が、どうぞ、と小袋を渡してくださいました。
宿で記事を書きながらそういえば、と開けましたら
中には箱に入った美しい櫛が入っていました。
なんだか申し訳なかったなあ、と思いながら
記事に添える写真のひとつとして
社に戻ってからカメラマンに撮影を頼み、掲載しました。
載せてください、とでも言われていれば
その場で自分が撮って終わりですが
持たされたことでこの美しさはきちんと
後世に伝えなければ、と感じてしまいましたね。
たかが観光雑誌でも美しいものの技術の継承が
広まっていてくれたらいいなと思いました。
宿場町の女将の懐の深さが滲み出ています。
お六櫛の言い伝えも書き加えようかと思いましたが
こちらで上手に説明されてますので載せておきますね。
縁起の良いものですので、頭痛に悩む若い女性や
高齢のお母さまに贈ってもいいかもです。
さじ