ゆるっと広告業界

デザイナーのひねもす。

本、音楽、そして雨。

こんばんは、さじです。

 

ごくごく稀に、クラシックが聴きたくなります。

軽やかなモーツァルトよりもベートーベンやバッハの

どっしりした音が好みです。

 

伊坂幸太郎の小説に「ギア」という短編があります。

迫り来る大型の虫の大群から逃げながら

居合わせた数名が交わす会話が続くシュールな話ですが

これが、ラヴェルボレロを想念させます。

CMやドラマで誰もがどこかで聴いた曲です。

静かなフレーズをあらゆる楽器が順に

ひたすら同じメロディを奏でていきます。

変化に富んでいるものの、あくまでも単調に。

少しずつ少しずつ、楽器の種類が増えていき、

クライマックスはあらゆる楽器の大音量。

遠くで聞こえていたオーケストラが振り向くと

すぐ背中に迫ってきていた、というイメージです。

自分は小説から音楽が浮かぶことなど滅多にないですが

もしかしたら映画や音楽をつくる人は

こういう感覚なのかなあと思った次第です。

 

なんだかクラシックに詳しい人みたいな書き方ですけども

シバの女王を千葉の女王だとずっと勘違いしていたこと。

これでレベルはわかっていただけるかと思います(笑)。

雨の日、給食の後に外に遊びに行けないので

放送委員が流すクラシックを聴くともなく耳にしながら

図書室で本を読んでいたからでしょうか。

本と音楽は、少し憂いのあるものが

雨と相性が良いようです。

 

さじ