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デザイナーのひねもす。

達磨、矢を放て。

こんばんは、さじです。

 

近所にどんど焼きの竿が建てられています。

地域によって呼び名が違い

どんと焼き左義長などとも言われるようです。

自分の育ったところにはこんな風習はなかったので

越してきた最初の正月のあとの明け方に

花火のようなパン!という音を聞いたり

車に灰が落ちていたりするのが不思議でした。

 

冬の夜明け前なので、遠くまで響きます。

レンジのポップコーンの音を盛大にしたような音です。

ここ数年は寝床で聞いていますが

以前はよく、このどんど焼きを見に行きました。

枝葉で組み上げた円錐の大きなツリーのようなものに

暖をとる焚き火からとった火を放ちます。

初めは小さな火ですが、だんだんと大きくなり

15分もしますと、ツリー全体が真っ赤に燃えます。

てっぺんには達磨が飾られます。

お飾りや、破魔矢、しめ縄などの正月飾りや

前の年のお守りが吊るされる地区もあります。

 

パン!という音は土台で組まれた竹や枝が

一気に加熱したときのものです。

この音が、悪霊や災厄を祓うと言われており

この火で炙ったもちを食べると健康に過ごせるのだと

地元のお年寄りに聞きました。

現代っ子たちはもちの代わりにマシュマロを

枝に刺して炙って食べていました(笑)。

 

今年もおそらく、松の内が過ぎた頃

この連休のあたりに行われます。

もし、河原に時期外れのツリーを見かけましたら

朝の早く、夜が明ける前に訪れてみたら

意外にもダイナミックな地域のお祓い祭事に

出会えるかもしれません。

その際は、火の粉で上着に穴が開くこともあるので

ダメになっても惜しくない装いがおすすめです。

稀に達磨が飛んできますのでご注意を。

 

さじ

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凛々しい顏で火を待ちます。

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地元の子どもたちが並べたようです。