ゆるっと広告業界

デザイナーのひねもす。

UIセミナーで知ったいくつかのこと。

こんばんは、さじです。

この連休にUIのセミナーなんてものがあったものですから、わかってるようでわかってないかも?と視聴してみました。UIという言葉が身近に使われるようになったのもここ数年じゃないかと思うんですが、webではUXと並んで登場することが多いのでUIとUXに関して自分なりに理解したことをまとめます。

UIを簡単に言うと

製品やサービスには提供する側と受け取る側があり、その両方の間にあるのがUI(user interface ユーザーインタフェース)です、とよく書かれますが、わかりにくいですよね。UIは操作性のことをいいます。ざっくりいえばボタンです。「このゲームはUIがいいね」などと使います。

webの世界ではユーザーが訪れたサイトで、ボタンやカート、マイページなどのクリックする部分や視覚で誘導する仕組みをまとめてUIと呼んでいます。

「良いUI」はいわゆるデザインではない

UIが良いとは一般的に、直感的な操作を促してくれることを言います。「UIがよく考えられている」とはユーザーの意図を汲んで使いやすいように上手く作られていることです。
「これを押せばこの製品の値段がわかるだろう」
「お店の地図はアクセスで見られるだろう」
「マウスが触れると色が変わるからクリックしたら何か起こりそうだな」
といったユーザーの使い勝手の心地よさです。上の例で言えば、次のアクションを起こすために必要なボタンの配置や、わかりやすくカテゴライズされたハンバーガーメニューの構成、ユーザーにアクションを起こしてもらうためのプログラムの採用、となります。

「UIデザイン」と聞くと「見た目をセンスよく作る」イメージがありますがそれは仕事のひとつで、ユーザーの使いやすさを重視して設計することと考えると理解しやすいです。

UXデザイナーは何をする人?

UIがわかったところで、UXです。UX(user experienceユーザーエクスペリエンス)は製品やサービスを受け取ったことで得られた体験の満足感を指します。そのため、UIはUXの一部と解釈されます。

具体例は、
「この音楽配信サービスは曲が豊富で好みの音楽が見つけやすくて嬉しい」
「このサービスで仕事がうんと楽になった」
などのユーザーの「満足度=UIを介してサービスから得られた快感」の部分です。

UXデザイナーもまた見た目のデザイナーではなく設計やコンテンツの度合いが強いんですね。とすると、UXデザイナーはサイト運営の戦略的な面を担う役目となります。クライアントの「こうしたい」とユーザーのUXの間を取り持つための役職と考えるとしっくりきます。

UI・UXに求められること

と、ここまでUI・UXデザイナーが「デザイン」するのがサイトの構造側のように書いてきましたが、一般的なデザイン性、つまり見た目は必要ないのかといえばそんなはずはありません。ユーザーが使いやすくてわかりやすく、そこから十分な満足を得られるには、心地よい見た目も使い勝手のひとつです。

設計することを前提として、サイトが持つイメージをデザインに落としこめる知識と発想、紙の世界でいうアートディレクターといった存在にあたるのではないかと思います。

UI・UXデザイナーは通常のデザイナーが持つスキルを持ち、webの構造やサイト設計、ユーザビリティなど多岐に渡る知識が合わせて必要であると結論付けました。転職の際に「元々グラフィック、DTPデザイナーだからUIデザイナーもできるんじゃないか」と考えていましたが大きな間違いだと気づきます。

UIデザイナーの将来性

日本では「デザイン」が持つ意味が「美しさ」「見た目の良さ」として広まりましたが、元来の意味は「設計」です。最近では保険会社にライフデザイナー(生活設計を提案する保険会社の営業職のようです)なんてものも登場し、設計の意味合いで使われることも増えてきましたが、UI・UXデザインはそちらの意味に近いと思います。

クライアントの要望で当初のデザインからどんどん俗化していくのは避けたいですがあり得ることです。それを食い止めるのはまさしくUI・UXデザイナーの設計と見た目デザインとの融合の手腕にかかります。

世の中のwebの世界で最もユーザーに近く、最も評価される厳しい職業だなと思うと、今後ますます重要視されるポジションになるのではないでしょうか。

ブログにおけるUI・UX

UI・UXについてはブログでもヒントになることが多いですね。SEOは対コンピュータへの対策ですが、UI・UXはユーザー(人)への配慮です。「UIが良いことが良いサイト」と考えると、

  • カテゴリやシェアボタンの位置
  • 内容に見合ったリンク情報への誘導
  • 「押せるボタン」とわかるようにする

などがあります。ユーザーに操作の迷いを抱かせないことが優れたUIです。

またUXまでを含むと、読者が

  • 「この記事は面白くて楽しむことができた」
  • 「この筆者とは強い共感があり嬉しい」
  • 「参考になった。読んで良かった」

と感じて貰えるようなコンテンツや記事の選定、文章のわかりやすさを追求することがあります。読む人のUXを意識することですね。

SEO対策を軽んじるわけではありませんが、SEOは所詮コンピュータやAIに取り入るためのテクニックです。「人」を重視したUI・UXの活用がSEOを超えられたらいいなあと思います。

さじ