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デザイナーのひねもす。

Mac Book Pro 14インチ M1 Max買いました。

Mac|スペックとデザイン業務1週間目の所感

こんばんは、さじです。

手持ちのMacBook Pro 13インチ2019にこのほど14インチを買い足しました。2台のうち、新Mac Bookはメイン機、旧MacBookはサブ機として使用します。

到着直後の浮かれた外観レビューはこちら
GPU検討中の迷い迷ってた記事はこちら
買おうと決めた時の初心者っぽい記事はこちら

現在移行途中ではありますが、1週間ほど使ってみたので以下仕様と使用感まとめです。

使用者と用途

フリーランスのデザイナーです。主に業務でのグラフィックデザインIllustratorを用いた大型パネル、複雑なベクターPhotoshop画像の処理、加工が多くなったため、スペックを上げています。

スペック比較

2019Intelから2021M1へ。元々2019は副業、webデザインの自学用に購入。自宅での軽作業を想定していました。昨年独立、フリーランスでのメイン機用途の変化を受けて、3年サイクルでの買い足しタイミングとなりました。2019、実質この1年強が主要業務としてのメイン機使用ですが、過酷な使用者の扱いによく耐えてくれました。

以下、仕様比較です。

アウトライン

 
モデル MacBook Pro 2019
13インチ
MacBook Pro 2021
14インチ

2020年にM1が発売されたので、Intel Mac最後の代2019。M1発表の時は一年でやられたなー、と思いましたが、良く言えば切り替わり前でいわばIntel MacBookの完成形と考えると感慨深い。

プロセッサ(CPU,SoC)

 
CPU
SoC
2.4Ghz クアッドコア Intel Core i5
(Torbo Boost 使用時最大4.1GHz) 
10コア CPU (32コアGPU
16コアNeural Engine搭載Apple M1 Max

旧はCPUで新はSoC。この分け方で合ってるのかは怪しいですが。
アプリケーションの立ち上がりはあまり変化なし。初めて速いなーと感じたのはChromeなどのブラウザの立ち上がりと遷移。M1だからというよりは新しいのでキャッシュが無いからかもしれない。

最も体感したのはフォントのインストール。2秒が0.2秒になった感じです。速すぎてすぐ消えるから本当に入ったのか不安になる。(入ってます)

作業中マシンが唸ることがなくなりました。データを開く時、保存時など熱を帯びることもなく手のひらの低温やけど(癖で左手を置きっぱなしにするのでほぼ持病だった)が治りそう。

グラフィックボード(GPU

 
GPU Intel Iris Plus Graphics 655 M1 32コア GPU

Illustratorでは、2019で開いた時と14インチで開いたときのグラフィック処理速度の違いが大きい。30秒以上かかっていたグラフィックデータが10秒かからない。また、アプリケーション内での拡大縮小、スクロールなどの表示がスムーズ。画像の表示化けはほぼ* なくなりました。デスクトップフォルダ内でプレビュー処理中アイコンが出る時間が短くなり、フォルダから画像ファイルのドラッグ配置も軽く、一度に沢山のファイルを持っていってもクルクルして待つことは今のところありません。

*トリミング表示の時はまだたまに起こる。2019で起こっていた、マスクした画像の隠れているはずの部分が画面スクロールで一部見えてしまう、見えるはずの画像(または一部)が消えるなどの化け方は無くなった。

Photoshopはドロップレット(自動処理)が異常に速く、SoCの威力を感じます。2019では軽いファイルでも立ち上がって保存して閉じて、がアプリケーション上で見えていたのですが、見えない(動作はわかる)で終わっている。

メモリ(RAM)

 
RAM 16GB 32GB

2019では、Adobeアプリケーションの同時立ち上げは元々さほど問題なかったのですが、OfficeのExcel、Wordが少々重い時がありました。14インチではグッと軽快感が出たように感じる。ファイルをいくつも開いた時や保存時にトラブルがなくなり、クラッシュは今の所なし。今後PowerPointの制作案件が来た時に同時立ち上げファイル数が増えたら嬉しい。

Retinaディスプレイ

 
ディスプレイ True Tone搭載
Retinaディスプレイ
Liquid Retina
XDRディスプレイ

ディスプレイに関してはほぼ変化なし。14インチはまだ画面が汚れてないから綺麗。ノッチは見慣れて、まあいいや、になってきた。

SSD(ストレージ)

 
SSD 1TB 1TB

特筆なし。

ポート

 
ポート Thunderbolt4 ポートx3 Thunderbolt4 ポートx3
HDMIポートx1
SDXCカードスロット x1
MagSafe3 ポートx1

ポートは一気に拡充。SDカードスロットはデジカメのデータを移す時に本当に便利だと思う。HDMIもいずれ外付けモニタの買い替えで使うかもしれないのであるに越したことはない。MagSafeは初日の充電に使ったきりですが、TypeCのケーブルの抜き差しと違い、強力にひっついてるので力づくで引き離そうとして、折るように外すものだと途中で気づく。(磁石だもんね)今は外付けモニタとはTypeCで接続してますが、MagSafeに変更したらMacBookの取り外しが一層しやすくなります。モニタ裏を掃除したら変えます。

キーボード、ファンクションキー

 
上段 Touch Bar
Touch ID
ファンクションキー
Touch ID 

2019のTouchBarが最近点滅するようになったので折を見て修理に出すかもしれません。(購入後4年は直してもらえると何かで見た。)14インチはファンクションキーになったのでエスケープキーが押しやすい。TouchBarだと「触れる」感じだったのが「叩く」になったのが一番気持ちいいです。逆に、Touch IDはTouch Bar一体型(ATMの認証キーのような感じ)の方が使いやすいように思った。14インチはキーの中央部にある円に接触するよう指を乗せるのが野暮ったい。キーボードの打鍵は相変わらず固いように感じます。2019の方が滑らかで打ちやすい。

スペック総評

さまざまなシーンで待ち時間がなくなり、この間にちょいと一服。。が出来なくなりました。保存と書き出しは少し速くなったかな?程度。30分かかっていたPDF書き出しなどのより大きなデータでは恩恵を痛感すると思います。

14インチの購入層はクリエイター関連職をターゲットにしてますが、Webデザイナーと違いグラフィックデザインのデザイナーはスペックで悩むところだと思います。動画や3Dなど、負荷のかかる作業が多い動画クリエイターや建築デザイナーなどと違い、スペックを上げすぎても過剰なんじゃないか、と難しい選択です。

高い買い物なので自分もついケチってしまいますが、10万分のスペックを上げた場合の作業への貢献率を思いました。5年使用ならば年2万、月で言うと1666円、さらに稼働時間で言うと20日で一日当たり83円、8時間なら一時間当たり10円、と下へ下へ考えたところで悩むのがアホらしくなりました。一時間10円なら元を取れる気がする。

しかし、同業職でも大きなデータ(自分の場合は5m前後の壁面や100ページ以上のカタログなどがあります)を扱うことがない、複雑な加工を行わない場合はM1Proで十分だと思います。M2ProはM1Maxに能力が近くなると予想されますので、自分も旧マシンの健康に不安がないのであればあと数ヶ月待ちました。

OS Monterey12.5

購入時12.4。アップデートはデータの完全移行前に行い、およそ30分。

アプリケーションとOSの間でやや不具合が出ています。最も痛いのはトラックパッドでの拡大縮小(ピンチイン、アウト)が効かなくなる不具合。Chromeでピンチインした後にIllustratorPhotoshopで反応しなくなることがあるため、OSの環境設定で外す、付けるを頻繁に行う羽目になっています。ショートカットで一度縮小すると治ることもあり、スッキリしませんが少し様子を見ます。

また、これはアップデート後に気づいたのでいつからかはわかりませんが、Illustratorで新規ドキュメントウインドウが画面下部にズレて表示されるようになっています。(ギリギリ掴める位置まで下がっている。)Adobeはアップデートが頻繁なので、とりあえず環境設定で新規作成画面の表示形式を旧バージョンに変更で解消を待ちます。このところ、2019(OSはCatalina)でもPhotoshopInDesignデュアルディスプレイでの表示位置がズレるなど安定しなかったので、もしかしたらアプリケーションとOSサブモニタの設定の問題なのかもしれません。実害は少ないのでこちらも様子を見ます。

今のところ新マシンで他にトラブルはなく、OSのUIも見慣れてきました。長く元気に、パワフルに活躍してもらいたいと思います。


長くなりましたが同業者の方の検討の参考になれば嬉しいです。
Let's Enjoy!

さじ