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デザイナーのじたばた。

パリカールの労働を考察する。

こんばんは、さじです。

先日書いたイチオシアニメ名作劇場の一つ「ペリーヌ物語」において、一つの疑惑が出てきました。それはこちらのブログを読んだことで発覚したことなのですが、衝撃です。

tomoblogkun.hatenablog.com

 

ロバの生態から見た1日の移動距離を考えた場合、20km程度が妥当との専門家の話。これによって新たな疑惑に着眼されたのが上記記事です。彼女たちの動物の扱いがどうなのか、俄然気になってしまいますね。

ペリーヌの素性を紹介します。ペリーヌは心優しくも強い精神力、ヒンディー語、フランス語、英語を日常会話レベルで話すことの出来る優秀な言語能力に、高いコミュニケーション力。動物の扱い方にはやや強引さはありますが、手持ちの金が無いにもかかわらず犬にパンやソーセージを分けるなど、愛情は非常に感じられます。この話の中でサバイバル生活も短期間行っておりますが、犬も大変なついておりました。まあ物語ですからね。

さて、登場する動物で今回取り上げるロバですが、パリカールといいます。洒落た名はフランス生まれの父親が名付けたのでしょうか。彼は旅路で命を落としておりますが、やや無鉄砲な性格は終盤登場する祖父の話からも想像できます。ではここから本題に入ってまいります。


ロバは何キロ引っ張れるのか


年齢不詳のため一般的にロバが成人したと仮定した場合で考えていきます。ロバは小柄ですが古来より貨物や乗用として活躍してきたと言われています。また、公共の乗物として活躍するギリシャでは100kgを超える人間を乗せてはならないとの法律もあります。このことより、ロバに積載する荷物は100kgと仮定することが望ましいようです。
ペリーヌ物語では、馬車の動力として活躍しています。積載ではなく馬車として車を引っ張ることが主な労働となりますので、馬力に換算するのが良いかと考えました。
そこで軽く検索したところ、以下のような数値を手に入れました。


馬力 | 「みんなの乗馬」ブログ

動物 ウマ ウシ ロバ ヒト 小型犬
馬力 1 0.7 0.3 0.1 0.01 


馬力とは:1馬力ってどれくらいのパワー?人間でもだせるの?

注:犬は種類が多すぎなのでざっくりです。10匹となら互角な綱引きが出来るのではないかと考えました。

 

このことから、ロバ3頭で馬1頭の引っ張る力があると仮定していきます。
馬はどれくらいの重さを引っ張れるのでしょうか。

https://umas.club/hp0551

こちらの道の状態を考慮した見解が良さそうです。
舗装した道で体重の3倍、不整地2倍、悪路で1倍とあります。物語では街も通りますが、主に不整地、たまに山越えの悪路もありました。当時は舗装した道はごく少ないため、舗装路、悪路で半々とした場合、平均2倍となります。

よって、体重を500kgと仮定した時、馬であれば1000kg、ロバはその3分の1に当たるおよそ330kg程度が好ましいようですね。では次はペリーヌの小屋の重量を予想してみます。

 

小屋は何キロなのか

検討もつかないので、似たような画像を探してまいりました。

タイニーログハウス | ヤングリーブス・ログ・ホーム

こちらで売られていたトレーラー式ログハウスが現代では近いようです。普通自動車で牽引出来るとのことで750kg未満と謳われています。750kg未満ギリギリですと何も乗せられませんので少し差し引いて600kgと仮定します。おっと、すでに重量が。

気になる人間の重量も考えておきましょう。女性2名、清貧の旅路で栄養の取れていないことを考えれば痩せ型であることは明白です。ペリーヌは13歳、母親は娘に食べ物をわけ、1日1食、スープだけの日もあったと記憶しています。当時は現代より体格が小さいことを考えると二人とも40kg程度であったと考えられます。

二人が同時に馬車に乗ることはほぼありませんでしたが、母親が小屋で寝、ペリーヌが馬車を操ることもありましたので二人合わせて80kg程度。荷物は日用品や商売道具の大型カメラなどそれなりに装備していました。150kgくらいはあったのではないでしょうか。

また、馬車には犬が寝るスペースもありました。ロバの負担を減らすためペリーヌが歩いている後ろで犬が優雅に馬車で昼寝しているシーンは目に焼き付いていますね。中型犬ですので25kg程度でしょうか。

おおよその重さが出ましたので計算してみますと855kg。ロバどころか馬もびっくりの重さとなりました。しかも途中サブキャラとして10歳くらいの少年が飛び入りで屋根に乗ったりしていますので突発的な加重を考慮しておく必要がありました。ペリーヌ達の装備とこれらを考えた場合、ロバではなく馬を検討するべきだったようです。パリカール、頑張ったね。ワインガブ飲み事件はヤケ酒だったのかもしれません。

 

旅路の長さを計測する

ギリシャから親子三人、途中のボスニアで父親は命を落としています。それまでの距離はやや不明なのと計算が混乱しますのでボスニアからの移動距離で考えることとします。地図をフリー素材でダウンロードして旅路を記入してみました。目指すはフランスのマロクールですが、諸事情によりパリカールはパリで旅を離脱しています。

f:id:conasaji:20210303205328j:plain



さて、ここからは時系列も考えないといけません。父親の死はまだ春先の頃でしょうか。ですのでやや遡り、3月と仮定しました。その後、母親の病気、その後のスイカ畑の展開を考え、6月頃にパリに到着したと考えます。およそ3カ月。さて、上述の地図にはあえて書きませんでしたが距離は。

 

 

 

 

 

     \ボスニア〜パリ:1700km/

この数字を3ヶ月、まあ100日間とおまけすれば1日17kmとなります。ただし、週休をとると考えるとおよそ15日間は停止していますので85日間。

1700(km)÷85(d)=20(km)

まるで計算されたかのような数値にゾクっとしますね。冒頭でご紹介した記事の専門家曰くロバは1日20kmが限界とのことでした。ペリーヌ物語はロバの移動距離を想定していたのか、それともノンフィクションの原作でもあったのか。1日20kmを時速4kmで移動すると1日の労働時間は5時間となります。過積載は否定できませんがまあまあ過労にならないレベルのホワイト雇用であったようです。

ともあれ、セーフです!疑惑は晴れましたよ、おめでとうペリーヌ。

 

あらゆる可能性もある

まあ、動物にとっては愛情込めて飼われることで飼い主の為に働くことも幸せなのかもしれませんし、ペリーヌの小屋も実際は軽量加工され100kg程度だった可能性もあります。世界を見渡せば動物が人間の為に働くことも少なくないわけですから、愛情込めて世話をし、共に働くという共存の関係は動物愛護の範囲なのではないかと感じます。闇雲に動物愛護にこだわる方には是非ペリーヌ物語を観て何かを感じ取っていただきたいですね。

 

 

長文になりましたがアニメの世界を現代に置き換えて真面目に考えることも、時には大人には必要なわけです。歴史から学ぶ姿勢ですね。最後までお読みいただきありがとうございました。

 

さじ

 

 

 

追記:時期や地図の詳細は15年ほど前に観たことによる記憶頼りの部分がありますこと、また推測による考察でありますことをご承知おきくださいませ。